第22回単独研究会

日本応用数理学会「行列・固有値問題の解法とその応用」研究部会 第22回研究会

 

日本応用数理学会「行列・固有値問題の解法とその応用」研究部会では,第22回研究会を開催致します.

本研究会は,JSIAM Letters の投稿条件を満たす研究会です.

【懇親会】
研究会終了後,懇親会を開催致します.懇親会の参加申し込みは こちら をご覧下さい.

【運営委員会】
セッション1開始前に,「行列・固有値問題の解法とその応用」研究部会の運営委員会を開催いたします.運営委員の方は こちら をご覧下さい.


プログラム

 

オープニング(10:55 〜 11:00) 主査: 多田野 寛人(筑波大学)

セッション1(11:00 〜 12:00) 座長: 宮田 考史(福岡工業大学)

  • 講演1(11:00 〜 11:30)
    二つの平面代数曲線の交点の高精度計算
    ○奥島 昇汰(埼玉大学),桑島 豊(埼玉大学),重原 孝臣(埼玉大学)

    概要:m次,n次の平面代数曲線の交点を求める問題P(m,n)について考える.P(m,n)の解を求める方法としてPlestenjakらの方法が知られている.この方法は一般性が高いが,特異行列束が係わる一般固有値問題を解く必要があり,交点が精度よく求められない場合や,交点自体が計算されない場合がある.本研究では,これらの問題点解決のため,片方の曲線式を二次に限定したP(2,n)について詳しく調べ,P(2,n)に対する改善手法を提案する.
  • 講演2(11:30 〜 12:00)
    レゾルベントの多項式をフィルタに用いた実対称定値一般固有値問題のフィルタ対角化法
    ○村上 弘(首都大学東京)

    概要:実対称定値一般固有値問題の固有対で固有値が指定された狭い区間にあるものを求めるのにフィルタ対角化法を用いる.固有値問題と対応するレゾルベントを考えて,解きたい固有対の固有値が固有値分布の端にある場合には,シフトが実数のレゾルベントの実多項式を調製してフィルタに用いる.より一般的な状況である求めたい固有対の固有値が固有値分布の中間にある場合には,シフトが虚数のレゾルベントの虚部の実多項式を調製してフィルタに用いる.

昼休み(12:00 〜 13:30)

セッション2(13:30 〜 15:00) 座長: 宮田 考史(福岡工業大学)

  • 講演3(13:30 〜 14:00)
    非負値行列因子分解手法の非線形問題への拡張
    ○荒井 亮祐(筑波大学),今倉 暁(筑波大学),櫻井 鉄也(筑波大学)

    概要:画像認識や音源分離などの分野におけるデータ解析手法として非負値行列因子分解(NMF)がある.このNMFの非線形拡張として,分解後の行列に非線形関数を作用させた非線形非負値行列因子分解(Nonlinear NMF)がある.このNonlinear NMFは,近年提案されたNMF型ニューラルネットワークでも用いられている.本発表では,いくつかの既存のNMF手法を非線形拡張したNonlinear NMF手法を提案し,それぞれの精度の比較を行う.
  • 講演4(14:00 〜 14:30)
    Nonnegative Matrix Factorization via A New Alternating Nonnegative Least Squares Method and Anderson Acceleration
    ○Ning Zheng (SOKENDAI (The Graduate University for Advanced Studies)), Ken Hayami (National Institute of Informatics and SOKENDAI), Nobutaka Ono (National Institute of Informatics and SOKENDAI)

    Abstract: For the solution of nonnegative matrix factorization, which is a low rank matrix approximation problem with nonnegative constraints, we propose a new alternating least squares method by utilizing modulus method to solve the nonnegative constrained least squares problem in each iteration. We also employ Anderson extrapolation to accelerate the algorithms. Numerical experiments on the synthetic data and ORL face image data show that the proposed methods converge faster than the gradient descent methods.
  • 講演5(14:30 〜 15:00)
    QR分解に基づくシュティーフェル多様体上のレトラクションの一般化について
    ○佐藤 寛之(東京理科大学),相原 研輔(東京理科大学)

    概要:リーマン多様体上の最適化問題に対する反復法では,各点の探索方向を接ベクトルとして与え,その方向に進んだ点を多様体上に写すことで点列が更新される.この操作をレトラクションと呼び,シュティーフェル多様体上ではQR分解に基づくレトラクションがよく用いられる.本講演では,これを一般化シュティーフェル多様体上に拡張するとともに,コレスキーQR分解を利用した効率的な実装法を提案する.

休憩(15:00 〜 15:15)

セッション3(15:15 〜 16:15) 座長: 今倉 暁(筑波大学)

  • 講演6(15:15 〜 15:45)
    近似解精度の改善に向けたスムージング技術の再考
    ○米山 涼介(東京理科大学),相原 研輔(東京理科大学),石渡 恵美子(東京理科大学)

    概要:非対称な連立一次方程式を自乗共役勾配(CGS)法などを用いて数値的に解く場合,残差ノルムの振動により,得られる近似解の精度が劣化する場合がある.振動を防ぐための手法として,少ない計算量で容易に実装できるスムージング技術があるが,既存の実装法では精度は改善されないことが知られている.本発表では,近似解精度の改善に向けたスムージングの新しい実装法を提案し,その有効性を数値実験により示す.
  • 講演7(15:45 〜 16:15)
    A Stabilized GMRES Method for Solving Inconsistent Underdetermined Least Squares Problems
    ○Zeyu LIAO (Tongji University), Ken HAYAMI (National Institute of Informatics and SOKENDAI), Jun-Feng YIN (Tonji University)

    Abstract: Consider using AB-GMRES (right preconditioned GMRES) to solve underdetermined inconsistent least squares problems, which should reduce computation costs compared to the BA-GMRES (left preconditioned GMRES). It is known that for the inconsistent case, AB-GMRES may breakdown. We will explain the reason and propose a stabilized GMRES method to overcome the breakdown. Numerical experiments show that the proposed method is efficient for solving underdetermined inconsistent least squares problems.

休憩(16:15 〜 16:30)

セッション4(16:30 〜 17:20) 座長: 多田野 寛人(筑波大学)

  • 招待講演(16:30 〜 17:20)
    ブロックヤコビ法に基づく強スケーリング型固有値・特異値計算アルゴリズム
    ○山本 有作(電気通信大学)

    概要:固有値/特異値計算のためのブロックヤコビ法は,3重対角化/2重対角化に基づく解法に比べて計算量は多いものの,通信回数のオーダーが少ないことから,超並列向けの解法として期待されている.本講演では,高性能計算に適したブロックヤコビ法の様々な変種を紹介するとともに,大域的収束性と局所的2次収束性に関する最近の理論的結果を示す.また,「京」をはじめとする超並列計算機上での強スケーリング性能を報告する.

クロージング(17:20 〜 17:25) 幹事: 宮田 考史(福岡工業大学)


【運営委員会】

【懇親会】

  • 時間:18:00 〜
  • 場所:東京大学周辺

懇親会にご参加頂ける場合は,下記の参加票をお送り下さい.

  • 宛先 (E-mail): mepa ‘@’ fit.ac.jp
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件名: 第22回研究会 懇親会参加票
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