日本応用数理学会「行列・固有値問題の解法とその応用」研究部会 第17回研究会
日本応用数理学会「行列・固有値問題の解法とその応用」研究部会では,第17回研究会を開催致します.本研究会は SWoPP新潟2014 において,他学会の研究会との連携で開催されます.
- 開催日:2014年7月28日(月)
- 会場 :朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター
- 住所 :〒950-0078 新潟市中央区万代島6番1号
プログラム
オープニング 主査:曽我部 知広(愛知県立大学)(9:25 – 9:30)
セッション1:高性能計算 座長:櫻井 隆雄(日立製作所)(9:30 – 10:30)
- 講演1(9:30 – 10:00)
「Xeon Phiにおける自動チューニング記述言語ppOpen-ATのFDMコードに対する性能評価」
○片桐 孝洋,大島 聡史,松本 正晴(東京大学)概要:本研究では、自動チューニング(AT)記述言語ppOpen-ATのAT機能について、メニーコアCPUのXeon Phiに適用した場合のAT効果を、FDMコードのppOpen-APPL/FDMにおける演算カーネルに適用した時の諸問題を検討し、さらに性能評価を行う。
- 講演2(10:00 – 10:30)
非エルミート行列向け固有値解法のGPUによる高速化
○西澤 慶亮,宮田 考史,張 紹良(名古屋大学)概要:本発表では,GPUを用いたマルチシフトQR法の高速化を扱う.マルチシフトQR法は,固有値問題に対する標準的な解法として広く利用されている.本発表では,LAPACKに実装されたアルゴリズムをベースとして,GPUの性能を引き出すためにアルゴリズムの改良に取り組んだ結果を報告する.
セッション2:行列計算 座長:宮田 孝史(名古屋大学)(10:45 – 12:15)
- 講演3(10:45 – 11:15)
並列疎行列固有値解析エンジンz-Paresの性能評価
○二村 保徳,櫻井 鉄也(筑波大学)概要:本講演では周回積分型固有値解法に基づく疎行列一般化固有値問題向け固有値解析エンジンz-Paresの性能評価について述べる.特に実アプリケーションの問題における他の固有値解析ソフトウェアとの比較結果を示す.
- 講演4(11:15 – 11:45)
周回積分型固有値解法の数理的耐故障性について
○今倉 暁,櫻井 鉄也(筑波大学)概要:近年,大規模並列環境において高い並列性を有する一般化固有値問題向け数値解法として,周回積分型固有値解法が注目されている.本講演では,同解法に対する精度解析を通し,解法が数理的観点から耐故障性を持つことを示す.
- 講演5(11:45 – 12:15)
陰的離散化されたBurgers方程式に対するJacobian-Free Newton-Krylov法のKrylov反復に用いる解法の選択について
○出川 智啓(沼津高専)概要:Burgers方程式を陰的離散化すると現れる非線形連立一次方程式をJFNK法によって解くにあたり,Krylov反復に用いる方法を検討した.また,ヤコビアン−ベクトル積の近似精度を上げることにより任意定数を消去できることを示した.
セッション3:通信削減技術 座長:多田野 寛人(筑波大学)(13:30 – 14:30)
- 講演6(13:30 – 14:00)
ハウスホルダー変換のブロック化と通信回数削減に関する一考察
○深谷 猛(理研AICS, JST CREST),山本 有作(電通大, JST CREST),今村 俊幸(理研AICS, JST CREST)概要:複数個のハウスホルダー変換の効果をまとめることをブロック化と呼ぶ。本発表では,このハウスホルダー変換のブロック化の計算方法について,近年重要視されている,通信回数削減の観点から議論する。
- 講演7(14:00 – 14:30)
並列多重格子法における通信削減について
○中島 研吾(東京大学)概要:並列多重格子法における通信削減手法について,計算例とともに紹介する。
クロージング 幹事:多田野 寛人(筑波大学)(14:30 – 14:35)