日本応用数理学会 2012年度年会 3部会連携OS

日本応用数理学会 2012年度年会 3部会連携OS

 


プログラム
8月29日 (水) 会場C

セッション1:行列・固有値問題の解法とその応用(1)(9:00 – 10:20)

  • 講演1(9:00 – 9:20)
    メニィコアクラスタ向け並列多重格子法アルゴリズム
    ○中島 研吾(東京大学)

    概要:多重格子法は大規模科学技術計算向け手法として注目されている.不均質場におけるポアソン方程式を対象として,メニィコアクラスタ向け並列多重格子法アルゴリズム,T2K 東大,富士通 FX10 による計算結果について紹介する.

  • 講演2(9:20 – 9:40)
    CPUによる逆反復法の高速化について
    ○秋山 拓斗(京都大学),石上 裕之(京都大学),木村 欣司(京都大学),中村 佳正(京都大学)

    概要:逆反復法における再直交化プロセス(古典グラムシュミット法,COMPACT-WY表現法)をNVIDIAとATIの2種類のGPUを用いて高速化した.

  • 講演3(9:40 – 10:00)
    周回積分を用いた固有値解法における計算資源の効率的利用
    ○前田 恭行(筑波大学),櫻井 鉄也(筑波大学)

    概要:周回積分を用いた固有値解法は,独立な複数の線形方程式を解くため並列性が高い.線形方程式の求解に反復法を用いた場合に,反復回数の違いから発生する計算資源の待機を避け,計算資源の効率的な利用を行う方法について述べる.

  • 講演4(10:00 – 10:20)
    CPU-GPUヘテロジニアス環境向け特異値分解アルゴリズムの高速化
    ○廣田 悠輔(神戸大学),山本 有作(神戸大学)

    概要:CPU-GPUヘテロジニアス環境で並列計算を行うことにより行列の特異値分解が高速に求められる.本発表では,特異ベクトルの逆変換プロセスを並列実行する際のロードバランスの決定手法について述べる.

セッション2:行列・固有値問題の解法とその応用(2)(9:30 – 10:50)

  • 講演5(9:30 – 9:50)
    下3重対角行列の特異値計算法を加速するシフト戦略について
    ○荒木 翔(京都大学),木村 欣司(京都大学),山本 有作(神戸大学),中村 佳正(京都大学)

    概要:下3重対角行列に対する oqds アルゴリズムを高速化する.自動微分を用いて下界を設計し,シフト戦略を構築する.

  • 講演6(9:50 – 10:10)
    コレスキーLR法の収束性解析
    ○相島 健助(東京大学),松尾 宇泰(東京大学),杉原 正顯(東京大学)

    概要:コレスキーLR法は正定値対称行列の固有値を求める反復法であり,初期行列やシフトに関するある種の条件の下で収束性解析がなされている.本発表では,一般的状況下で収束を示し,収束速度を明らかにする.

  • 講演7(10:10 – 10:30)
    IDRstab法の偽収束改善に関する一考察
    ○相原 研輔(東京理科大学),阿部 邦美(岐阜聖徳大学),石渡 恵美子(東京理科大学)

    概要:IDRstab法では,漸化式から求める残差ノルムと真の残差ノルムの振る舞いが異なる偽収束が発生する.本講演では,偽収束を改善するため,残差を更新する漸化式を修正し,その効果について実験的考察を行う.

  • 講演8(10:30 – 10:50)
    Block IDR(s)法における残差停滞の回避方法について
    ○内藤 理大(筑波大学),多田野 寛人(筑波大学),櫻井 鉄也(筑波大学)

    概要:右辺が複数存在する連立一次方程式に対して Block IDR(s) 法を用いた際に,残差と近似解から得られる真の残差の間にはずれが生じることがある.本発表ではずれを小さくする解法を提案する.